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2020.03.27 Friday

在宅で腹膜透析

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    当院に在宅で腹膜透析をしている患者さんがいます。本日は機器メーカーの方に、透析に際して使用する機械の使い方を教えていただきました。

     

     

     

     

    透析といえば末期腎不全の人に行われるもので、末期腎不全とは腎臓が悪くなった結果、尿がうまく作られなくる・・つまり体内の水分や不要な物質を外部に出せなくなった状態です。そのままでは体内の水分が過剰となって心臓が疲れたり、脳に毒物が到達して命に関わります。これに対して、道具の力を借りて水分や老廃物を排出するのが透析というしくみです。

     

     

    透析にも2種類あり、主流は血液透析です。針から血液を吸い出し、老廃物をこしとって体内に戻すものです。大がかりな機械が必要なため、病院に行く必要があります。(自宅に機械を設置、水道工事などを行い、在宅で行うことも可能ではありますが・・)

     

     

    そしてもうひとつ、腹膜透析という手法があります。体表と内臓の間に腹腔というスペースがあるのですが、ここに透析液を注入し、体内の水分・老廃物を引き寄せ捨てるというものです。

     

     

    要は、液体の濃さの違いを利用するしくみ。たとえば、在宅医療で皮下点滴という手法があります。点滴は血管の中に注入するのがふつうですが、血管にうまくさせない場合はお腹の皮膚に刺すことも可能です。注入後、お腹が腫れあがりますが、時間がたつと体の中に液体が移動していきます。

     

     

    これは、濃いものは薄いものを引き寄せるという性質を利用しています。点滴は体液もより薄いため、体内に移動していくのです。逆に腹腔に体液より濃い液体(透析液)を注入すると、体内の液体や老廃物を引き寄せることができるわけです。

     

     

    腹膜透析の場合は、機械を使用することで、夜間に自動で注入・排液することも可能です。小型の機械のため自宅で実行可能、結果的に日常生活を継続しやすいと言えます。

     

     

     

     

    一方で、腹膜透析を続けると腹膜が劣化するため、行えるのはせいぜい7年程度と言われ、最後は血液透析に移行することになります。また胃瘻のように、腹腔に通じた管を手術でつけるため、菌が入って感染が起こりやすいというデメリットもあります。

     

     

     

     

    それでも、週に3回病院に行って数時間過ごす血液透析と比較すると、利点が多いと思われます。現状は透析の中でも腹膜透析の件数は4%以下と少ないですが、今後、増えていくとも言われており、本日学んだことをしっかりと覚えておきたいです。

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