2020.11.20 Friday

オキシコンチンが慢性疼痛治療に適用

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    先日は、塩野義製薬さんから「オキシコンチン®」という薬(錠剤)について説明がありました。こちらは、オピオイドと呼ばれる、いわゆる医療用の麻薬。オピオイドにもいろいろな種類がありますが、基本的には癌の痛みを緩和するために用いられてきました。

     

     

     

     

    しかし当たり前ですが、痛みが出るのは癌だけではありません。癌でなくても強い痛みを感じる病気や状態があり、普通の痛み止めでは十分に効かず、楽にならない・・そんな患者さんがいます。たとえば、心筋梗塞の痛みや、足の血管が詰まって壊死が起こっていたり・・・膝の関節症でも、強い痛みはありえます。そんなとき、癌でない病気に対しても、医療用の麻薬を使いたいと思うときがあるのです。

     

     

    最近になって、癌ではない病気(非癌)にも医療用麻薬を使用されることが認められつつありますが、それでもたくさんある医療用麻薬の中でも「モルヒネ塩酸塩」「フェントステープ」など、わずかの薬に限られていました。

     

     

    しかし、この2020年10月より、このオキシコンチン®も非癌の痛みに使用することが認められたというのが今回の話題。医療用麻薬にも性格に差があるので、使える種類が増えることは歓迎すべきことです。

     

     

    ただ麻薬といえば、依存により乱用されたり、取引されたりなど、不適切に扱われる可能性があります。そうならないよう、非癌への処方には、厳しいルールがあります。

     

     

    まず他の痛み止めを試したうえで効果が十分でないことを確認したうえで処方するのは当然。始める際は小容量で開始のうえ、10mg〜60mg/日で調整し、診察のたびに「中止できないだろうか」と検討するべきとのこと。レスキューとして頓服で用いることは厳禁。そして処方する際は同じ量でも毎回確認書を記入し、患者さんを通して薬局に手渡す必要があります。

     

     

     

     

    加えて、非癌に対して処方資格を得るために、eラーニングを受ける必要がありますが、これが大変。今、ちょうど受けているところですが、計1時間ほどの動画を見て、多数の問題を全問正解しないと終了できないようになっています。「気軽に処方してはいけない」という原則を心に留めながら、しっかり吟味して使用していきたいと思っています。

    2020.11.04 Wednesday

    先端開口型の尿カテーテル

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      当ブログでは、よく尿カテーテルを紹介しておりますが、今回は「先端開口型尿カテーテル」のご紹介です。

       

       

       

       

       

      尿カテーテルを留置していると白いゴミのようなものが管内に付着し、尿の通りが詰まってしまうことがあります。

       

       

      これは体質なのか、人によって詰まりやすい人と詰まりにくい方がいるのですが、一度詰まってしまうと膀胱がパンパンに張って、とても苦しくなってしまいます。さらに、貯まった尿に菌が繁殖して熱を出してしまうことも。ということで、尿が詰まると一大事で、緊急に往診をする必要があります。

       

       

      詰まりを予防するために、尿の汚れを減らす薬や、酸性のジュースを飲んでもらったり。もしくは頻回にカテーテル交換や、チューブに水を通す膀胱洗浄をしたりと、いろいろと予防策を講じています。

       

       

      その中で、最近利用しているのが、先端開口型の尿カテーテル。カテーテルの先がしっかり開通しているため、側面に小さな穴の開いている従来型カテーテルよりも、閉塞しにくいと言われています。実際、数か月前から使用していますが、確かに閉塞の機会が減ったように思います。

       

       

       

      こちらが従来型。側面に穴が開いています。

       

       

      先端開口型は、側面に加え、先端に大きな穴が開いています。

       

      お値段的には3倍で患者さん負担も増えますが、何度も医者を呼んでカテーテルを交換するよりは経済的であると思います。今後も積極的に使ってみたいと思います。

       

      2020.10.23 Friday

      口腔ケア用品「ヒノーラ」

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        ラコール、イノラスでおなじみの大塚製薬さん。先日、口腔ケア用品のサンプルを多数いただきました。

         

         

         

         

        在宅の患者さんには、寝たきりで口から食事が満足にできない方が多くいます。その場合、ハミガキやうがいも、ままならないことが多いです。また咀嚼をしないと殺菌や保湿作用のある唾液が分泌されず、口腔内が汚れた環境になってしまいます。

         

         

        その対策としていただいたのが、「ヒノーラ(薬用ハミガキ)」「ヒノーラうるおいジェル」という製品。

         

         

         

         

         

        まずは「ヒノーラ(薬用ハミガキ)」。無香料とすだちフレーバーがありますが、すだちの方はふつうに美味しい風味でした。口腔細菌の増殖を抑え、歯周炎・歯肉炎を予防する、ヒノキチオールとIPMP(イソプロピルメチルフェノール)という成分が配合されています。特にヒノキチオールは、ヒノキの精油から発見された成分で、抗菌作用や炎症を鎮める作用があるそうで衣類や生活用品にも使われているとのこと。研磨剤や発泡剤が含まれていないため、うがいができない場合は、そのまま飲み込んでもよいようです。

         

         

        「ヒノーラうるおいジェル」はヒアルロン酸とコラーゲンが含まれ、うるおいを与えてくれる透明のジェル。こちらもそのまま飲み込んでもOK。適度な粘度があるため、肺の方へ誤嚥する心配も少なくすみます。

         

         

        口腔内が汚れている場合のおススメの方法は、まずヒノーラ(ハミガキ)をブラシにつけて歯や口腔内を掃除、その後ゆすぐかウェットティッシュで汚れを取り出します。再度、ヒノーラ(ハミガキ)を口腔内につけてマッサージし、唾液の分泌を促します。最後にヒノーラ(うるおいジェル)を塗り、口腔内にうるおいを与えて終了です。

         

         

         

         

        この通りする習慣が身につけばかなり口腔はきれいになるはず。金曜日の午後、早速3人の患者さんにサンプルを勧めさせていただきました。ゆくゆくはドラッグストアや薬局で販売されるとのこと。多くの方に利用していただきたいと思います。

        2020.09.30 Wednesday

        エンシュアの飲み方

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          先日は当院の看護師がweb講義を受けたということで、内容を教えてもらいました。テーマはAbbott社による「ONS飲み方の工夫」

           

           

           

           

          ONSとは、Oral Nutritional Supplementation(=経口的栄養補助)の略。要はAbbott社が製造している「エンシュア・リキッド」「エンシュアH」の飲み方の説明でした。ちなみに先日紹介した大塚製薬の「ラコール」「イノラス」や、一般に発売されている明治「メイバランス」なども同分野の製品ですから、応用可能です。

           

           

           

           

          これらONS製品は少ない量でたくさんの栄養が含まれているため、栄養補給にはもってこい。しかしそれだけ濃く甘い味なので、たくさん飲めないという人も多い。もしくは、エンシュアを飲んだので、ごはんが食べられないという悩みも聞きます。

           

           

          これに対して、岐阜大学の田中善宏先生より「食事の妨げとならないONSのタイミングと飲み方」がレクチャーされました。ちなみに先生が実践している方法でもあるそうです。

           

           

          一般的に人間は、甘いものを口に入れると血糖値の加減で、一時間以内に食欲が低下します。ということでエンシュアを飲んでから食事をするのでは遅く、食事と同時にONS(エンシュアを飲む)をスタートするのがおススメとのこと。

           

           

          それも一気に飲むのは難しいので、一口40mlを6〜7回にわけて(1缶が250mlなので)チョビチョビと飲むとよいそうです。そして次の食事までに血糖値を下げるため、飲み始めたら2〜3時間で飲み終えておくべきとも。そう考えると、食事中のお茶の代わりにエンシュアを飲むとよさそうですが・・

           

           

          ということで1日で2缶飲むならば、朝食と同時、そして夕食と同時、といったスケジュールを提示されていました。

           

           

          体力が低下した人への栄養療法は非常に重要な分野。少しでも上手に栄養が摂れる方法を学ぶことができ、大変有益であったようです。

          2020.09.28 Monday

          腎性貧血とダーブロック錠

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            先日は協和キリンのMRの方より、「ダーブロック」という薬の説明を紹介していただきました。これは貧血を改善する薬なのですが、貧血の中でも“腎性貧血”の治療薬。

             

             

            貧血とは、血液の中の赤い成分こと「ヘモグロビン(Hb)」が減少している状態です。ヘモグロビンが、体の隅々まで酸素を届けてくれるので、貧血になると体の酸素が少なくなり、疲れやすくなったり、息切れがしやすくなってしまうのですね。

             

             

            貧血の原因としては、もちろんケガなどの出血もありますが、多いのが鉄欠乏による貧血。ヘモグロビンの原料の一つが鉄であり、食事などで摂る必要があるのですが、特に女性で不足し、“鉄欠乏性貧血”になる傾向があります。

             

             

            そしてまた別の原因として、“腎性貧血”があります。これは血液の造成を促すホルモン。このホルモンは腎臓で作られるのですが、腎臓が悪化すると量が減ってしまうのです。結果、血がうまく作られなくなり、同じく貧血となってしまいます。

             

             

             

             

            これに対して、エリスロポエチンと同じような働きをする治療薬があります。商品名でいうと、ネスプやミルセラといったものですが、今回新しい製剤「ダーブロック」が新発売となったわけです。以前は注射タイプの薬が多かったのですが、ダーブロックは1日1回服用の錠剤ということで、気軽に使えそうです。

             

             

            薬によって、貧血による動悸・息切れを抑えるという効果が期待できます。加えて、腎臓が悪化すると貧血も悪化しやすいわけですが、一方で貧血の悪化を抑えると、腎臓の悪化も抑えられる、という説もあります。腎性貧血の治療は非常に重要であり、薬をはじめ、知識を蓄えていきたいと思います。

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