2020.05.13 Wednesday

CVポートの抜去

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    このほど、在宅で患者さんの中心静脈ポートを抜去する機会がありました(CVポートについての記事はこちら

     

     

    誤嚥が多いため、口から食事をとることができない・・という触れ込みの患者さん。口からは一切ものを入れず、病院で埋め込んだCVポートに、針を刺して栄養のある点滴をしていました。

     

     

    ところがある日、CVポートへの刺し口が赤く腫れるようになりました。その後、刺し孔が次第に大きくなり、中の器具がくっきり見えるようになってしまいました。

     

     

    このまま傷口が広がっては、菌が全身に回り悪影響を及ぼすため、CVポートから点滴を続けるのは危ないと考えられました。窮余の策ではありますが、誤嚥してもしかたないと、口から食事を食べてもらうことになったのでした。

     

     

    するとすると、予想外に上手に飲み込まれるではありませんか。その後、食事量を増やしても問題なく、1か月以上経過した今では、3食しっかりと食事を召し上がっていただいています。

     

     

    そして、使う目的が無くなったCVポートは引き抜くことに。抜去したチューブは長く、改めて体の奥深くまで入っていたのだなと思わされます。

     

     

     

    やっぱり口から食べるのが一番。CVポートの問題が起こらなければ、だれもリスクをとって経口摂取を進めようとは思わなかったでしょう。振り返ると、結果オーライな幸運な出来事であったと思います。

    2020.04.23 Thursday

    「PICO7創傷治癒システム」のオンライン勉強会

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      本日は院内で、smith&nephew社が提供している「PICO7創傷治療システム」についての勉強会が行われました。PICO7システムの実物はこちら。

       

       

       

       

      ドレッシング剤を傷口に貼り付け、管から吸引することで、創傷の治りを早める「局所陰圧閉鎖療法」を行うための医療機器です。傷を改善するしくみは、陰圧をかけ続けることで細菌を含んだ汚い浸出液を取り除き、なおかつ細胞を引っ張ることで血流を増やすというもの。

       

       

       

       

      電池式の機器は、ボタンが一つあるだけで、吸引を開始する際にはこれを押すだけ、とかなり簡単な操作方法。また、ドレッシングに漏れがあって陰圧がかからないなど、不具合がある場合は、ライトが点滅して知らせてくれます。機器を含めて7日間で使い捨てなので、気軽に使えるのもよいところです。ドレッシングは浸出液の量により、3日程度で貼りかえることが多いようですが、最長で7日間利用できるとのことです。

       

       

       

       

      保険点数としては、その傷に対して初めてPICOシステムを使用した日に「初回加算点数」を、ドレッシング材を貼りかえるごとに「処置点数」(週に3回まで)を算定することが可能です。またドレッシング材を使用する際には、その材料費も算定できます。

       

       

      特に「初回加算点数」は、傷の大きさでも変わりますが、1002未満の小さ目の傷でも1690点にもなるので、それなりに高価な治療といえます。そのため、一つの傷に対して保険請求できるのが最大3週間、理由をつけても4週間が限度となります。

       

       

       

       

      ということで、壊死組織をデブリなどでコントロールし、ピンク色の肉芽がもってきたような、「ここぞ!」というタイミングで使用すべきとのことでした。適切に使えばかなりの効果を発揮しそうですが、“壊死組織や浸出液の多い”重度の症例には適応がなく、対象を選ぶ治療法であるように思いました(1週間で300mlを超えるような浸出液は吸収・蒸散しきれない、また壊死組織を溶かすことは苦手)

       

       

       

       

      ちなみに今回は、microsoft teamsというシステムを用いたオンライン説明会。当院とsmith&nephew社がオンラインでつながれ、ノートパソコンのカメラで互いの映像を確認し、スマホをマイクがわりにして会話しました。慣れた後半では、実際に会っているかのように、スムーズなやりとりができたのでした。

       

       

       

       

      これに慣れると、今後も対面でなくこの方式で十分とも思えました。創傷治癒システムの勉強になったことはもちろん、最新の通信システムに触れる良い機会にもなりました。

       

      2020.04.11 Saturday

      警察医の仕事

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        この4月より1年間、いなべ医師会の任務として警察医を勤めることとなりました。昨日はわざわざ、いなべ警察署の方がご挨拶に来てくれました。

         

         

         

         

        警察医とは、警察の捜査に協力する医師という位置づけで、遺体の死因を判断する仕事を行います。簡単に言うと、急に亡くなった人の遺体を診察して、事件性があるかどうか判断します。

         

         

        入院中に亡くなった方や、何度か在宅医の診療を受けて亡くなった方であれば、病気で亡くなったことが簡単に証明できます。しかし、元気であった人が、突然に死体で発見された場合、病気でなく他殺の疑いも出てくるわけです。疑わしいところがあるかないかを調べ、事件性がなければ心臓麻痺などと推測し、死体検案書を記入することになります。一方、怪しければ、司法解剖にまわすことになります。

         

         

        地域内で不審な遺体が発見された場合、電話がかかってきて、警察に同行するという流れになりそうです。

         

         

        24時間365日、いつ呼び出されるかは分からない任務ですが、医師会で3人任命されており、電話がつながらなければ、次の医師に電話がかかるしくみ。幾分、気が楽ではありますが、それでも少し身構えてしまいますね。
         

        2020.04.05 Sunday

        老人施設内のコロナウイルス感染対策

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          先日、ある老人ホームへ往診しましたが、入り口で検温、そしてアルコールによる手指消毒を指示されました。3月に入ってどこの施設でも、家族の面会も禁止していましたが、ここにきてますます予防対策が厳しくなったように思います。

           

           

          当地域は田舎なので、人が集まる店も少なく、都会に比べたら感染リスクは低いように思えます。ただその中、老人ホームなどの施設はやはり人が密集する場所であり、ここで感染が起こると一気に広がる可能性があります。

           

           

          三重県から発表されている「高齢者施設等における新型コロナウイルス感染症対策の留意点」を確認すると、やはり咳エチケットや手洗いはもちろん、家族や業者の入館制限、利用者・職員の体調確認を徹底するようにということでした。

           

           

          その上で、高齢者や基礎疾患(糖尿病、心臓病、呼吸器疾患)を抱える人で、「37.5℃以上の発熱が2日以上続いた場合」、もしくは「強いだるさや息苦しさがある場合」には、訪問医師などに連絡し、感染が疑われる場合には「帰国者・接触者相談センター」に連絡して、指示を受けるようにとのこと。

           

           

          そして最も気になる、「もしも入居者や職員に感染が発覚した場合」についてですが、保健所の指示に従い、館内の消毒はもちろん、濃厚接触が疑われる利用者は個室に隔離、さらに濃厚接触が疑われる職員については、“症状があれば自宅待機”、“症状がなくても出勤するかどうか保健所の指示に従う”とありました。

           

           

          特に濃厚接触が疑われる利用者に対しては、可能な限り担当職員を決め、体温計などの器具も専用とし、換気も十分に行うべきとのことです。

           

           

          ただ、一部の利用者さんの生活を隔離するというのも手順が多く、簡単ではないでしょうね。また、濃厚接触でない職員の人も出勤したくないでしょうし。

           

           

          ある管理者の方も、「いつまで続くんですかねえ」と神経質になっておられました。この厳戒態勢はまだまだ続くと思いますが、厳しい予防対策によって、なんとか老人施設内だけでも封じ込めがうまくいってほしいものです。

          2020.04.04 Saturday

          次亜塩素水

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            最近、マスクとともに消毒液が不足する中、お知り合いより、次亜塩素系の消毒液をゆずっていただきました。

             

             

             

             

            次亜塩素酸には強い殺菌作用があり、これまでもノロウイルスやインフルエンザウイルスの不活化に使われてきました。新型コロナウイルスに対しては、まだ効果が実証されていないようですが、前述のウイルスと似た形であることから、効果あるものと予測されています。

             

             

            教科書的には、塩化ナトリウムの水様液(塩水)を電気分解して作るとされていますが、水に塩素系漂白剤を少量加えることで生成可能です。ちなみに、希釈度によって効果に差が出るため、目的に応じた濃度を知っておく必要があります。

             

             

            このあたり、自治体のホームページでも作り方が紹介されています。目黒区のホームページでは、コロナウイルス対策として、漂白剤(5%)を水で100倍に薄める(漂白剤5mlに対して、水を500ml混ぜる)方法が掲載されていました。この液体でドアノブ、調理器具、衣類などを消毒できるということです。

             

             

            目黒区ホームページより

             

             

            意外に簡単に作ることができるので、消毒液が買えないということは、試してみてはいかがでしょうか。

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