2020.09.11 Friday

3周年で振り返ってみると

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    すっかり忘れていましたが、当院は9月1日で開業3年を迎えました。ここ最近、開業当初から受け持っていた患者さんが続けてお亡くなりになり、寂しい気分になっています。それを踏まえて感じるのは、「開業当初と比べて、患者さんの顔ぶれがすっかり変わったなあ」ということです。

     

     

    開業したのは2017年9月。2017年中に診療を開始した患者さんは計56名(老人ホーム等の施設も含む)でしたが、現在も当院の診療が続いているのは12名。そのうち7名は若い障害者や難病の方たちなので、当院のメイン層である70歳以上に限るとわずか5名となります。さらに、施設でなく自宅で過ごしているのは、その中で1名のみ(当院の患者さんは60%が自宅、40%が施設)

     

     

    末期癌の方だけでなく、良性疾患の方も、3年もたてば老衰などで多くの方が亡くなられました。それ以上に元気な方は、途中で家族が介護に疲れて、特養や療養病院へ移っていかれました。

     

     

    「3年も在宅医療を続ける人はほとんどいない」という事実を思い知らされます。ついでに言うと、周りの医療関係者の顔ぶれもそれなりに変わっていたりして、在宅医療はなかなか移り変わりの速い、儚い世界なのだと感じる3周年となりました。

    2020.09.10 Thursday

    いつもの生活の中で

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      先日、ある施設の患者さんのお看取りをしました。90代後半でまさに老衰という経過。その日は、介助を受けながらも朝食をしっかりと摂り、珍しく調子がいいと思われていました。しかし、その1時間後、車椅子に座ったまま息を引き取っていたのでした。

       

       

      顔色が悪かったり、食事が全くできない日があったりと、調子の悪い日も多くみられました。ただ、結果的に、いつもと同じ生活の中で、いつの間にか息を引き取っていたというのは、悪くない最期ではないかと思います。

       

       

      聞けば、こちらの施設では、生活の中でいつの間にか・・という最期が多いのだそうです。たしかに末期癌や難病患者さんの受け入れは少なく、認知症・老衰といった方が多い場所ではあります。ただ、状態が悪くなったら、過度にベッド上に安静にさせて過保護にする施設が多い中で、こちらでは、少ししんどいくらないなら、いつもの生活を促す傾向があったように思います。お看取りした方も、昼間は車いすに座って、ほとんどの時間を前のめりに寝て過ごしていました。

       

       

      そうやって促されると、再び気合が入って体調が戻りやすいのではないでしょうか。逆に、ずっと寝ているように指示されると、生活に張りがなくなって、いっそう体も弱ってしまうケースが多いように思います。

       

       

      自分も、在宅患者さんに対して、「ちょっとしんどいくらいなら、いつものように動いた方がいい」とアドバイスすることが多いです。ふだんの生活を続けるということが自信につながり、体調管理に大きく関与することは間違いないと思っています。

      2020.09.03 Thursday

      呼び出される人たち

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        訪問診療の仕事で一番大変なのは、24時間対応をしなければいけないことかなと思っています。夜間も休日も、いつでも電話がかかってくる可能性があるのは、なかなかしんどいです。(といっても当院は、最近では複数医師で待機番の分担をしていますが・・)

         

         

        正直やりたくないのですが、それでも続けられている理由の一つに、「自分よりもっと呼び出されている人がいる」という事実があります。知り合いの医師は、頻繁に呼ばれすぎて、まる2日眠れなかったそうです。

         

         

        それは医師に限りません。夜中に現場に行くと、先に訪問看護師が呼び出されていることもあるし、施設から往診依頼があった際には、施設の管理者も同時に呼び出されていることが多い。そんなときに同志感が感じられて、気力が湧いてきます。

         

         

        たいていが自分よりも年上の方々。しかも、その人たちの方が少ない人数で待機番を回していて、「まだまだ弱音を言ってはいけない」と思わされるのです

         

         

        ある施設では、特に待機料金が出ているわけでもないのに、看護師は24時間対応の電話番号を持たされ、かまわず呼び出されるのだそう。訪問看護師さんでも、かなりベテランの方が夜中に車で走りまわっていたりします。

         

         

        続けられる別の理由に、医者の場合は「夜中の往診に行くとけっこうな報酬が手に入る」ということがあったりします。なので自分の場合はまだよいのですが、こういう人たちこそ本当に大変だろうなと。

         

         

        地域の在宅や施設医療は、このような負担がそれなりに求められており、制度的に無理があるのではないかと不安に思ってしまいます。実際、本当に24時間の面倒を受け持ってくれる看護師や職員はいつも不足しているようですし。



        もちろん病院の救急医療も大変で、救急受診する患者さんを防ぐことも、自分たちの重要な役割ではありますが・・。

        2020.09.02 Wednesday

        まだまだ面会禁止

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          ここ数日、コロナウイルス感染者数は落ち着いてはいますが、まだまだ病院や施設では面会が厳しく制限されています。春先からずっとこのような感じが続いており、家族と何か月も会っていない、という方もいます。

           

           

          このように、気持ちが落ち込み、体調面もいまひとつ、という患者さんが多くいるように感じます。

           

           

          一方で、やきもきしているのは家族も同じ。病院に入れないので、「病状がどうなっているのか」全く分からないという声を聞きます。「病院から電話がないから、少なくとも悪くはないのだろう」と気楽に構える家族もいれば、頻回に電話して病状を聞く家族も・・。

           

           

          ということで、患者さん・家族の双方が希望して、病状が悪くても退院してくる場面がそれなりにみられます。先日も、状態が悪くなった施設の患者さんで、急遽自宅へ戻っていただいた方がいました。帰ったとたん、親類はもちろん、近所の友達も大勢来て、疲れたけども楽しい時間を過ごせたそうです。

           

           

          施設の中には、職員さんの努力もあり、住み心地の良い場所もあります。しかし、それでも今の状況では家の良さが強く感じられます。

          2020.08.28 Friday

          コロナ下の口腔ケア

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            以前の記事に、コロナウイルス蔓延の影響で患者さん宅へのリハビリやマッサージなどの訪問が減少している、と書きました。先日、お伺いした患者さん宅でも、月に2回来てくれていた歯医者さんの訪問が、3月頃から中止になっているそう。

             

             

            その影響か、口腔内が汚れ気味で、清潔に保てていないようでした。虫歯になると痛みのせいで食事が楽しめませんし、ときに唾液とともに菌が肺へ流れ落ちて誤嚥性肺炎にもなりやすくなってしまいます。

             

             

            といっても、歯医者さんが歯の掃除をしてくれたとして月2回です。それ以外は、自分や家族で行わなければなりません。もとから、大部分は自分でやっていたわけですが、ときに来てくれる歯医者さんの言葉やチェックが、継続するモチベーションになっていたのでしょう。

             

             

            リハビリなども同様で、コロナによる訪問自粛により、直接施術を受けるという以上に本人の精神的なモチベーション低下が引き起こされているなあ、と思うのでした。ということで、今回は歯科の先生に変わって、自分が歯をきれいにするようしっかり声かけしておきました。

             

             

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